中学受験では、理科が一番成績を伸ばしやすい

知識系はこうして攻略する!

 まずは次の動画を見てください。「夏の大三角」の覚え方です。


 ここに挙げたのは一例ですが、受験生が苦手とする理科の暗記には次のようなものがあります。
 ○ 星座と星の名前
 ○ 植物名、有胚乳種子と無胚乳種子
 ○ 動物名、完全変態と不完全変態
 ○ 水溶液と気体、など

 これらが記憶できていないために、いつまでたっても理科嫌いになる受験生が多いです。しかし、「簡単に覚えられる方法」を知り、「ここまで知っていれば大丈夫」という限界を知っていれば、苦手意識はかなり減るでしょう。

 では、知識系ではなく思考系の問題ではどうでしょうか。


思考系はこうして攻略する!

 まずは、次の動画を見てください。太陽、月、星、金星のすべてに関係する「時刻と方位」の解説です。


 この例では、一見バラバラな「知識」にみえても、太陽、月、星、金星のすべてに共通する「原理」があることが分かります。このような「原理」が分かっていれば、負担が軽くなります。

 このような例には、天体のほか、次のようなものがあります。
 ○ 電流
 ○ 浮力
 ○ てんびん
 ○ 物の運動、など

 これらの分野は、「原理」抜きに覚えようとしても、なかなかできるようにはなりません。しかし、一度「原理」を理解してしまえば、忘れにくい本物の実力が身につきます。

中学受験では理科が一番成績を伸ばしやすい ー まとめ

 以上のように、知識系の分野は覚えるべき範囲を知り、要領よく覚えることで、学習方法が明確になり、その結果、学習時間を削減することができます。

 他方、思考系の分野は、現象を支配する「原理」に注目し、その「原理」を使いこなせるようにすることで、復習にかける時間を短縮できます。

塾別学習法


四谷大塚で成績を上げるコツ

 四谷大塚では、2012 年度にカリキュラムを改定し、それまでの旧カリキュラムでは2年半かけて学んでいた内容を、新カリキュラムでは2年間で学ぶことになりました。この結果、今までならまだ余裕のあったはずの小5春時点で、すでに授業についていけなくなる子が増えてきています。

 四谷大塚のカリキュラムは、予習→授業→復習(問題演習)→確認(週例テスト)、という形で進みます。そして5 週に1 度、月例テストを行い、既習事項に再度取り組むことによって、学習内容の確実な定着を図ります。

 しかし、進度が早くなり、授業内容も難しくなったため、復習に手間取り、結局テストに間に合わない、という人が増えているのです。

 具体的には、算数であつかう問題の難易度が上がり、基礎固めは各自にゆだねられていることに注意が必要です。また、理科では、「てこ・滑車・バネ・浮力」や「気体の発生・中和」の問題が不足しているので、各自で補う必要があります。

 また、「塾は楽しいけど、成績は上がらない」というケースは要注意です。あくまで塾は「学び」の場ですので、授業で学力が向上しないと意味がありません。塾の先生の言う通りに勉強して成績が上がらないのであれば、改善が必要です。

 受験生にとっては、塾に行くことが目的ではなく、学力を向上させることが目的です。目の前の課題を確実に、そして早く解けるようにしてから、先に進むようにしましょう。


サピックスで成績を上げるコツ

 サピックスでは、学期を通して使用するテキストは無く、単元ごとに、デイリーサピックスと デイリーサポートという単元別の教材が配布されます。そして、その日のうちに復習し、次の授業のデイリーチェックで得点ができるようにすることが求められます。その量は莫大です。

 そして、1~2か月に1度の定期的なマンスリーテスト・組分けテストが行われ、クラス替えが行われます。「次頑張れば…」という温情はないため、成績が安定しないとクラスの昇降に振り回されることになります。また、6 年生になると 2 週間に1度のペースとなり、テスト直しを十分にできないまま次のテストに向かわざるをえない子が増えていきます。

 サピックスで成績を向上させるためには、5 年生終了時のクラスをできる限り上位にしておくことが鉄則です。6 年生の土曜特訓は、その時点でのクラスによって志望校別コース が決まるからです。

 このような環境で実力を伸ばすためには、自ら進んで学習する習慣が身についていて、かつ、もっと勉強しようという学習意欲を持っている必要があります。つまりサピックスでは、単に「解けることが楽しい」では足りず、「解くことが楽しいからもっと解きたい」という子どもが良い成績を収めます。

 また、サピックス対策の個別指導塾に通う生徒はたくさんいますが、デイリーサピックスの問題を飛び飛びにやっていたり、後半が白紙のままのケースが見受けられます。しかし、小5の夏(算数でいえば割合)までは、デイリーサピックスの内容は最後まですべてできるようにしておかないと、小5の秋から授業についていけなくなってしまいます。


日能研で成績を上げるコツ

 日能研の強みは、資料やデータの豊富さと基本をしっかりとおさえられる良質のテキストにあります。しかし、本科テキストと栄冠テキストの問題はかなりの割合で重複していますので、本科テキストにじっくり取り組みましょう。

 カリテの復習は、志望校の難易度に応じて、正答率表を利用し、取り組むべき問題を選択する必要があります。この取捨選択を塾がしてくれないので、家庭で対応しなくてはなりません。

 また、日能研生の場合、カリテは得点出来るのに、公開テストでは点が取れないというケースが見受けられます。日能研では、カリテの成績によってクラスや座席順が入れ替わるため、子どもたちはカリテ勉強に一生懸命取り組みます。しかし、カリテの問題は本科テキストや栄冠テキストの問題とそっくりであるため、解法をただ暗記している生徒は、カリテで良い点数が取れても公開テストでは成績が悪いということが起きるのです。

 そのようなことにならないためには、苦手な分野に当たったら、必ず過去にやった類似問題を解きなおすことが必要です。逆にいえば、本科テキストはさかのぼり学習ができるのが強みなのです。

 日能研は塾生の成績の幅が広いのが特徴ですが、R4偏差値50以上の学校を目指す場合、カリテが“基本問題十共通問題”のクラスではなく、“共通問題十応用問題”のクラスを目標にする必要があります。

 また、他塾に比べて過去問への取り組みが遅い点に注意が必要です。例年、10月になるまで過去問はやらないように指導されるのですが、これは受験生にとって致命的になる場合があります。中学受験は大学受験と同じで、受験校によって出題に特徴がありますので、夏休みには1回は志望校の過去問を解いておくべきです。そうすることによって、入試までにやるべき範囲を知り、9月以降の勉強を有利に進めることができます。

 受験生によっては、偏差f値で志望校を決める人もいますが、成績の上下が激しい場合、何冊もの過去問を買い込む結果にもなりかねません。安全校、相応校、チャレンジ校は早めに決めて、そこに勉強を集中させましょう。そうすれば、秋以降の模試で多少成績が悪くても動じずに受験勉強を進めることができます。